競業避止義務
M&Aの売り手(特に、キーマンである元オーナー経営者など)が、取引完了後の一定期間、特定の地域内において、譲渡した事業と競合する事業を自ら行ったり、第三者に行わせたりしないことを約束する義務。
買い手にとっては、支払った対価(のれん代など)の価値を守り、売り手がすぐに近隣で同じ事業を始めて顧客を奪うといった事態を防ぐために、不可欠な条項です。通常、M&A契約書(DA)の中で、期間、範囲(地理的範囲、事業範囲)、義務の内容などが具体的に定められます。ただし、売り手の職業選択の自由を過度に制限しないよう、合理的な範囲で設定する必要があります。