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役員報酬の支給方法の実務|議事録・社会保険・源泉税・年末調整まで解説

2026.02.28

法人成り後、役員報酬の金額を決めただけでは終わりではありません。

実際に支給するためには、

  • 株主総会議事録の作成
  • 給与台帳の作成
  • 社会保険の手続
  • 源泉所得税の納付
  • 社会保険料の納付
  • 実際の役員報酬の振込
  • 年末調整の実施

といった実務が発生します。

この記事では、役員報酬を支給する際の具体的な流れを整理します。


1. 役員報酬決定の議事録を作成する

税務上、役員報酬は一定のルールを満たさなければ損金(法人税上の経費)になりません。

その中心となるのが「定期同額給与」のルールです。

原則として、

  • 事業年度開始から3か月以内に決定
  • その後は毎月同額を支給

という条件を満たす必要があります。

この「いつ」「いくらで決めたか」を証明するために、議事録が必要になります。

株主総会議事録(または取締役会議事録)を作成し、

  • 開催日
  • 出席者
  • 決定した役員報酬の金額
  • 支給開始時期
  • 支給方法(月額・毎月○日など)

を明記します。

税務調査では、議事録の有無が確認されることもあります。


2. 給与台帳を作成する

役員報酬は、決定額をそのまま振り込むわけではありません。

支給額から、

  • 源泉所得税
  • 社会保険料(本人負担分)

を控除します。

その内容を給与台帳に記録します。

「決定額=振込額」ではない点に注意が必要です。

当事務所はfreeeを推奨していますが、freee人事労務を利用すれば、非常に簡単に給与台帳の作成を行えるだけでなく、freee会計への入力が自動連携されますので、効率的かつ間違いが少ないです!法人のプランであれば一人分の給与計算は無料でできますので、是非ご利用くださいね。


3. 社会保険の手続き

法人の代表者は原則として社会保険加入が義務です。(役員報酬ゼロだと不要です)

必要な手続きには、

  • 新規適用届
  • 被保険者資格取得届

などがあります。後回しにすると、遡及して支払わなければならないですので、遅滞なく手続きを行いましょう!


4. 源泉所得税の納付

役員報酬から控除した源泉所得税は、会社が税務署へ納付します。

原則は翌月10日まで。

従業員数が常時10名未満などの一定要件を満たせば「納期の特例」で年2回納付も可能です。

個人事業主から法人成りしたての会社は利用されている方が多いです。ここが大事なのですが、この納期の特例を適用するには事前の届け出が必要ですので、法人を設立したらすぐに届け出を提出しましょう!!

なお、源泉所得税納付漏れがあると、不納付加算税や延滞税の対象になりますので注意です。


5. 社会保険料の納付

社会保険料は、

  • 本人負担分
  • 法人負担分

を合わせて翌月末までに納付します。

年金事務所から納付書が送られてきますので、忘れずに納付しましょう。忘れやすい方は口座振替もオススメです。


6. 実際の振込方法

支給の流れは、

  1. 給与台帳で差引支給額を確定
  2. 会社口座から役員個人口座へ振込

という流れになります。

振込日は毎月同じ日にすることが望ましいです。良くあるのが給与台帳を作成せずに役員報酬を満額支給される方です!これはやめてください。


7. 年末調整も必要になる!

役員であっても、給与を支給している以上、原則として年末調整が必要です。

年末調整では、

  • 扶養控除等申告書
  • 保険料控除申告書
  • 住宅ローン控除関連書類

などを基に、年間の所得税を精算します。

源泉徴収していた税額と、実際に納めるべき税額との差額を調整します。正直これは初心者の方には難しいので、個人的には税理士に依頼した方がいいと思います。

年末調整を行わない場合、

  • 本来還付される税金が戻らない
  • 不足税額が未精算になる
  • 翌年の確定申告で混乱する

といった問題が生じます。

また、源泉徴収票の発行も必要です。

役員1人だけの会社でも、年末調整は省略できません。


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